MOTOKI TANAKA

福岡県出身。4歳からスズキ・メソードにてヴァイオリンを始め、上田英行氏に師事。ノーステキサス大学音楽科にてヴァイオリンと作曲を専攻し、バークリー音楽院作曲科映画音楽専攻卒業。奨学金を得てボストン音楽院指揮科修士課程にてブルース・ハンゲン(元ボストンポップス主席客演指揮者)に師事し、2年間アシスタントを務める。
2007年「認定NPO法人 ボストンストリングプレイヤーズ」を創設し、8年間音楽監督を務め、指揮者/プロデューサーとしてボストン各地にて演奏会を開催。2010年同団体がボストン美術館レジデントアーティストとなり、ボストン美術館レミスコンサートホールにて定期演奏会を開催する。古典作品のみならず、ボストン在住若手作曲家作品の初演やコンテンポラリーダンサー、ヴィジュアルアーティストとのコラボレーション等、クラシック音楽の愉しみ方を固定観念にとらわれることなく新たに探求し、新しい客層を得る事に成功する。
2009年『ボストンニューミュージックイニシエティブ』創設時より3年間、首席指揮者として世界各国の作曲家の新作初演に数多く携わる。
これまでにアメリカ、イタリア、カザフスタン、カナダ、日本、ロシア各国のオーケストラを指揮。2017年PRISMA国際音楽祭(加)にてアーサー・アーノルド氏(元モスクワ交響楽団音楽監督)のアシスタントを務める。翌年モスクワ交響楽団主催モスクワ国際指揮マスタークラスに招致され、最終日コンサートのフィナーレに選抜。ラフマニノフの交響曲第2番を指揮し好評を博す。2019年ダグラス・ボストック(南西ドイツ室内管弦楽団首席指揮者兼芸術監督)のマスタークラスを受講。
プッチーニ作曲オペラ「蝶々夫人」に引用された日本の歌「宮さん宮さん」「かっぽれ」等を初めて西洋式五線譜に記し、日英併記で世界に紹介した『日本俗曲集』(三木楽器1891年初版)の編著者で、第四師団軍楽隊(現Osaka Shion Wind Orchestra の前身)設立時の楽隊長や近衛軍楽隊長を勤め、明治天皇ご成婚25周年記念品を代表して贈呈するなど、宮内庁とも深く関わりのあった作曲家/指揮者の永井岩井が自身の高祖父であることから、『日本俗曲集』や永井岩井についての研究にも取り組む。2023年2月『日本俗曲集』に掲載された曲をモチーフとした、小鹿紡作曲「弦楽オーケストラのための日本俗曲ファンタジー」(委嘱作品)の初演を指揮した。